ブログが炎上しても
家は燃えない
はあちゅう こんなことを言ってはナンですが、『嫌われる勇気』を読んだからといって、すぐにすべての問題が解決するわけではないですよね。私は居心地のよい場所に居続けると成長がないような気がして、あえて毎日エゴサーチをして自分への批判を読んだりするんですが、それでもやっぱり嫌われるのは怖いです(笑)。
岸見 おっしゃることはわかります。でも、まずは頭で理解してほしい。理解できないことは行動に移せませんから。そして次はとにかく一歩踏み出して、試しに1週間やってみませんか、と。一歩踏み出すまではあれやこれや、要らない心配をするけれど、実際に行動してしまえば、思っているほど怖いことは起こりませんよ。
はあちゅう 「ブログが炎上しても、家は燃えない」とかって冗談で言ったりするんですが、それですね(笑)。
岸見 そうそう。確かにアドラーは理想を説いているので、「現実はそんなに簡単じゃない!」と思う人はいるでしょう。でも理想だけが現実を変える力をもっているのです。
はあちゅう 本の最後で哲人が言っていた、「わたしの力は計り知れないほどに大きい」(本編281ページ)という言葉にもグッときました。世界を変えるのは、結局のところ、自分だということですよね。
岸見 その通りです。そもそも人は誰しも、存在しているだけで人の役に立っているし、価値がある。そして、自分の考え方や行動を変えれば、世の中の見え方も人生も変わります。それだけの力がひとりひとりにあるのです。まずは今の自分を認めて、変える勇気をもってください。
(終わり)