一方、男性は女性よりも「若い」ことに対するインセンティブが低い。あまり若く見えすぎると「半人前」と思われてしまうこともある。だから、女性の若さアピールのほうが“ネタ”にされてしまうケースが多いのだ。まさに、ブランディアのCMのように。

 テレビをつけても、女性の芸能人はとにかく若々しい。そして、その若々しさを賛美する言葉で、世の中は溢れている。「奇跡の40代」とネットで検索すれば、いくらでも情報が出てくるので、チェックしてみてもらいたい。若さアピール女子の強迫観念を刺激するには、十分な情報量である。

 そう考えると、若さアピール女子は、男性も含めた社会全体の価値観が生み出している存在だとも言えそうだ。

 女性には年相応の「美」がある。「若さ」だけが価値ではない。「地位」や「収入」だけが男性の価値ではないのと同じように。しかし、そんな一般論をふりかざしても、女性の若さアピールは止まらないだろう。

 ただし、若さアピール女子に言いたいのは、本当に見た目が若ければ誘導尋問なんか仕掛けなくても、相手から勝手に「若いですね」と言ってくるということである。なぜなら、日本社会では女性の若さをほめることは、良いことだとされているからだ。若さをアピールしなければいけない時点で、おそらく年相応と見られているということだろう。

 日本には「秘すれば花」という言葉がある。「自分は若々しい」という自意識があったとしても、無闇にアピールせずに心の奥に閉まっておいたほうがいい。「めんどい人々」の仲間入りをし、痛々しいと思われてしまわないために。

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