常にリアクションの反射神経を鍛えている

4)常にリアクションの反射神経を鍛えている

 個別取材を受けないことで有名な進次郎氏ですが、囲み取材にはよく応じています。この理由を「言葉の瞬発力を鍛えるため」としています。実際、囲み取材で記者から「AKB48の総選挙が行われているが関心は」と聞かれ、即座に「とんでもないところから弾撃ちますね」と当意即妙に返しています。

 進次郎氏はこう述懐します。
「私はぶら下がり(取材)というのを非常に大事にしているんです」「実は自分を鍛えるいい機会なんです」「(ぶら下がりには)瞬発力が必要です。政治家は言葉が命ですよ。どう発信していくか。とっさに聞かれて、どう答えれば伝わるのか、自分の考えはどうなのかって、自問自答してすぐに答えなければならない。だから鍛えられるんです」。

 どんな質問にも答えられるように、用意周到し、常にその実践の場に身を置く。
これが進次郎氏の言葉の魅力の裏にある秘訣なのです。


次回以降も、活躍する「アクティブ リスナー」の方々をご紹介します!

敵さえも絶賛する<br />小泉進次郎の「人たらし術」とは

谷本有香(たにもと・ゆか)
経済キャスター/ジャーナリスト/コメンテーター
大学卒業後、山一證券に入社、社内の経済キャスターに抜擢されるが、会社が自主廃業となり、フリーランスキャスターの道に。フリーの世界で仕事をさせて頂くために、試行錯誤しながら見出したのがこの「アクティブ リスニング」。この技術に出合ってからは、十数年にわたって経済キャスターの第一線で活動し、日経CNBCでは初めての女性コメンテーターに抜擢される。トニー・ブレア元英首相、マイケル・サンデル ハーバード大教授、著名投資家のジム・ロジャーズ氏などの独占インタビューをはじめ、世界のVIPへのインタビューは1000名を超える。BloombergTV、日経CNBCなどを経て、現在はフリーで国内外の著名人インタビューや、金融・経済セミナーのモデレーター、Huffington Post、TABI LABO等でコラムなどを手掛ける。また、テレビ朝日『サンデースクランブル』ゲストコメンテーターとして不定期出演中。2015年4月から、日経CNBC『夜エクスプレス』アンカー