セミナーを開始して半年たつ頃には、毎月200名を超える方がセミナーにきてくれるようになりました。今回は、その中でもちょっとおもしろかった参加者をご紹介します。
(1) お菓子を配るおばちゃん
セミナーが始まる前に、参加者にお菓子を配りまくるおばちゃんがいました。これには参加者もびっくり。本人曰く、「甘いもの食べないと2時間もたないから!このセミナーは集中力いるからね!」 このおばちゃんも初めてのセミナー参加のはずなのだが、なんだろう、このベテラン参加者のような雰囲気は…。
ちなみにこのおばちゃんは、普段からエクセルをガンガン使っている方で、キータッチが早すぎて驚いた。
(2) 参加者の3割が「山下さん」
あるセミナーでは、参加者名簿を見たら、参加者の3割が「山下」姓だったことがありました。実際見てみると、山下さんらしき人たちが、ずらーーっと並んでいる。聞いてみると、みなさん家族とのこと。山下さんと、その旦那さん(もちろん山下)と、その旦那さんのお兄さんと……といった、かなりの大家族だった。
このセミナーは、夫婦や恋人で参加するケースも多い。開催場所が銀座・渋谷・新宿あたりが多いので、デートも兼ねてということなのだろう。なかには本当にラブラブカップルもいて、そのカップルは2人で1つのPCを使い、順番でキーボードを打ち込んでいた。私のエクセルセミナーは進行スピードが速いのだが、そんなやり方でも完全についてきていた。あのカップルは、かなりのエクセル経験者と見た。
(3) 私を「キモい」と言い放った女子大生
昔、大学生向けにエクセルセミナーをやったことがある。ところが大学生はあまりエクセルを使うこともないので、エクセルを学ぼうという意欲もそれほど高くない。だから大学生向けセミナーというのは、なんとなく「ゆるい」雰囲気になることが多い。
私のエクセルセミナーでは、細かいエクセルのフォーマットについても説明する。フォントは統一しないと醜いといった、かなり基本的な内容である。そこで、ややマニアックなフォントの話をして会場の笑いを取っていたところ、一番奥の席にいた女子大生が「きもーい」とつぶやいた。
そうか、マニアックなフォントの話はキモいのか…。この子とは10歳以上はなれているしな…反抗期の娘に迷惑がられる父親というのはこういう気分なのだろうか。軽く説教でもしてやろうかと思ったが、そんなことをしたら、余計に 「キモイ」 扱いされるに決まっている。私は聞かぬふりをして、そのままセミナーを進めた。あれ以来、なんとなく女子大学生がセミナーに参加していると、ちょっと不安になってしまうことがある。
でも大学生の方に参加していただくのはとてもうれしい。優秀な大学生ほど、より実務的なスキルを身につけたいといってセミナーに参加してくれる。このセミナーをきっかけに、投資銀行業界に行った学生もいた。うれしい限りだ。
一度だけ問い合わせがあったのは、「息子が2人いる。高校生と浪人生。この二人には、早くエクセルを使えるようになってほしいので、セミナーに参加させてもいいか?」というもの。もちろんかまいませんが…でも浪人生の場合は、まずは受験勉強に集中したほうがいいのではないかしら?
逆に、年配の方もたくさんいらっしゃいます。70歳を超えた方で、「子どもが金融業界に就職して、共通の話題がほしいのでセミナーにきた」とおっしゃっていたが、セミナー中ずっと寝ていた。やはり2時間エクセルはきついですよね…お子さんと話はできたのだろうか。
…とまあ、セミナーにはいろいろな人が参加してくれるので、私も飽きずに楽しく過ごすことができています。