私立の適性試験は、公立と違い内申点を加味しないのと、倍率が1倍台だから合格可能性が高い。恐らくそうした背景もあって私立の適性試験受験者数が増え、これからも増えると思われる。

 受験の準備が大きく軽減できる適性試験方式であれば、私立中高一貫の学校を選択する家庭は増加するだろう。

2016年、首都圏の中学受験はこうなる!<br />新たな受験層が参入する兆しも今年の学校説明会は盛況で、来年以降の受験層の広がりが見込まれる

 今後の大学入試制度の行方とも関係してくるが、私立高校の授業料について国と県の支援金支給が中下位所得層向けにここ数年実施されたことで、私立高校通学者の教育費負担感は、公立高校と比べ大きくはなくなった。

 それは高校受験生にとって私立選択を容易にするが、同時に、中学受験生にとっても高校からの負担が軽減されることになる。これらの変化は、私立中高一貫校の選択を後押しする新たな要因となるだろう。

 また、文科省は19年から中学3年生を対象に英語学力テストを複数年に1回のペースで実施することを検討し始めた。こうした学力が明確に表れるテストは、適性試験と同様、中長期の歳月を経て、世間に評価される。

 これまでエスカレーター校とやゆされた有名私大付属高校の在り方も、こうした継続的な業績評価にさらされることで、単に「大学入試がないメリット」から「一貫した学力養成ができるメリット」へと保護者や世間の受け止め方が変わっていくと思われる。

 進学校は進学校で詰め込み評価からプロセス評価へと大学入試が変わることで、本来の教育フィールドに立ち戻りやすくなる。

 以上の傾向や中学入試の各校別の難易度を踏まえて、志望タイプ別併願パターンを15種類、考案し、「ダイヤモンド・セレクト2015年8月号 中高一貫校・高校ランキング」に掲載している。また、16年の関西圏の中学入試見通しや、大学入試の変化に適応した中高一貫校や高校の教育改革についても、同誌で詳述している。ご参照いただければ幸いです。