日本が拠点の“世界一の
M&A助言会社”になる

──現在、創業して10年と少しですが、GCAサヴィアンは株式上場している独立系のM&A助言会社としては“世界の5強”に入っています。

2009年1月、日本のGCAと米国のサヴィアンの経営統合後、米ニューヨーク・オフィスの開設パーティで現地代表と。日本側とUS側のマネージング・ディレクター全員が、揃いのはっぴを着てクライアントに日本の升酒を振る舞った。現在、GCAサヴィアンは、世界8拠点でM&Aの助言業務を展開している。
写真提供:GCAサヴィアン

 時価総額の順番では、米ラザード・フレール、米エバーコア・パートナーズ、米モーリス&カンパニー、米グリーンヒル、そしてGCAサヴィアンが5番目となります。上位4社は米国系の助言会社で、他にも欧州系の会社がありますが、目立たたないように活動する非上場の会社が多いです。世界トップのラザードの年間売上高は1000億円以上です。現時点で当社は130億円ですが、今後はアジアのビジネスに明るいという独自性を発揮して追い上げていきます。

 当社では、最近は国境を超えるクロスボーダー案件におけるPMI(買収後の統合業務)などのプロジェクトが増えてきています。やはり、私たちは日本企業が世界で戦える“強い会社”になれるようなお手伝いをしたいという確固たる動機があります。M&Aは、ある意味ではオセロ・ゲームのような陣取り合戦です。もっとも、今からでも遅くありません。日本企業には、世界で戦える素地を持った企業はまだまだあります。いつまでも、高度経済成長期に世界を席巻したソニーやホンダの栄光を懐かしがっているわけにはいきません。

 私は55歳ですが、我々の世代でも、リスクを取って世界に出ようという気概を持った経営者はたくさんいます。例えば、現役世代では、ソフトバンクの孫正義社長、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長、日本電産の永守重信社長、楽天の三木谷浩史会長兼社長などは、今後もどんどん事業のスケールを大きくして、別次元のステージへと向かっていくでしょう。

 彼らの活躍に比べたら、私などは小粒に過ぎませんが、まだまだ全力疾走を続ける覚悟です。冗談ではなく、2030年代には“世界一のM&A助言会社”になるという目標を掲げています。IPO(株式公開)をしたのも、悩んだ末に米国の投資銀行と経営統合に踏み切ったのも、すべてそのためなのです。

 30年代までに、世界中からさまざまな才能の持ち主が集まってくる活気あるグローバル・プラットフォームを整備しておきたい。ただ座して、日本経済の行末を悲観するばかりでは仕方がありません。私は、動き続けますよ(笑)。