きょう(火曜日/米現地時間)、米大統領選は大きな節目を迎えた。
テキサス、オハイオ、バーモント、ロードアイランドの4州での投開票を終えて、共和党ではジョン・マケイン氏がすべてで勝利し、その結果、過半数である1191以上の代議員を獲得した。
マケイン氏は、これによって11月の本選挙での共和党の正式な指名候補となることが決まった。今後、共和党の大統領レースの焦点は副大統領選びに移るだろう。
また、日付が変わるころには、指名受諾演説も行われる。あす(水曜日)になれば、ブッシュ大統領が、彼をホワイトハウスに迎えて、後継大統領としての支持演説も行われるはずだ。
当初は、ブッシュ大統領の不人気によって、圧倒的に不利な状況を指摘されていた共和党とマケイン陣営だが、これでいち早く臨戦態勢を整えることになった。
日本を含む各国の外交当局者たちも再分析を余儀なくされることだろう。場合によっては、吉崎達彦氏などが指摘していたように、共和党政権誕生の可能性も否定できなくなってきたからだ。(溜池通信http://www.sojitz-soken.com/)
ネガティブキャンペーンの
影響力を読み違えたオバマ
共和党政権誕生が現実味を帯びてきた大きな理由のひとつには、今回の民主党の選挙結果がある。
CNNなどに出演した複数の政治アナリストによれば、選挙前の予想を覆して、クリントン陣営が始めたネガティブキャンペーンが功を奏し、オバマ旋風が失速したとみているからだ。(CNNhttp://www.cnn.com/POLITICS/)
オバマ氏の失速は、多分に心理的なものであり、現実には、まだ獲得代議員数でクリントン氏を上回っている。
だが、日本での報道とは違って、今回の敗北はオバマ陣営にとっては相当の痛手となると多くのアナリストたちはみている。
ひとつには、クリントン陣営のミニチューズデー直前の「ネガティブキャンペーン」の影響力を読み間違えたということがある。
キャンペーン自体は他愛の無いものであり、オバマ陣営も素早い対抗措置で切り返したようであった。だが結果は違った。