MLBの連続試合出場記録はオリオールズで活躍したカル・リプケン・ジュニアが打ちたてた2632。金本が抜いたフルイニング出場試合記録を持つのもリプケンで903だ。このリプケンも多くのファンから尊敬の目で見られた。野球殿堂入りは投票で決まるが、リプケンは野手として史上最高の得票率(98・5%)を得たのがそれを示している。

 金本も同様で、タイガースファンから「アニキ」と呼ばれて慕われているのも活躍だけでなく、ケガにもめげず連続出場する姿勢が支持を得ているのだ。

 金本は同年代のファンに元気と勇気を与える存在でもある。42歳の厄年。同年代の人たちは肉体的な衰えや勤続疲労を感じる年齢にさしかかる。そういう人たちは同じ衰えを感じているはずの金本の頑張りに共感を覚え、力づけられるのである。

 同様の存在が大相撲の魁皇だ。37歳の今も大関の地位を維持している。魁皇の場合は何度か休場しており連続出場記録ではないが、歴代1位の幕内在位100場所、幕内勝利823勝という記録を打ち立て、現在も更新中だ(連続出場記録は青葉城の1630)。引退してもおかしくない年齢なのに戦いをやめない姿にファンは感動するのである。

 ただし、魁皇は勝ち越しを続けているからいい。それに対して今季の金本は不振を極めている。開幕から4番を任されているが、打率は1割台半ばに低迷し4番の役割を果たしていない。

 それ以上に心配なのが守備だ。右肩の故障が影響しているようで、まともな返球ができないのだ。

 対戦チームは相手の弱点を見逃さない。2塁に走者がいて金本のところにヒットが飛んだら、あるいは3塁にいて金本にフライが飛んだら間違いなくホームに還れると思って攻めてくる。好調時の金本を知っているファンにすれば痛々しいシーンだ。これまでの故障とは痛みのレベルが違うのかもしれない。

阪神はまだ負けが込んでいるわけではないから目立たないが、今の金本はチームのウイークポイントになっている。