「どう見てもモテモテなのに、どうしてあの人は結婚しないのだろう」
そんなふうに結婚適齢期をとっくに過ぎた有名人に対して「結婚する気なし」の烙印を勝手に押すことができるのは私たち傍観者の特権ですが、そんな有名人の代名詞だったミュージシャンの福山雅治さん、そしてお笑い芸人の千原ジュニアさんが先週、同日に結婚したと報じられたのだから、とにかく頭を下げて謝るしかありませんね。少し遡りますが、プロ野球の長野久義選手も今年3月の結婚されたようです。
「にわかに信じがたい!早くツーショット姿を拝みたいものだわ」
「まったくといっていいほど家庭臭がしない2人だけれど本当に大丈夫?」
「赤ちゃんの顔はいつ頃、見れるのかしら!?」
親戚筋でもあるまいし、そのような心配はどう考えても余計なお世話でしょう。もし赤の他人である私たちにせいぜい影響があるとすれば、今まで福山さんの音楽に励まされ、ジュニアさんのコントで元気をもらい、そして長野選手のホームランに勇気をもらった人たちくらいのもの。これからも素晴らしい曲を聴きたい、おもしろいテレビ番組を見たい、そしてすごいプレイで盛り上がりたいけれど、『結婚しても大丈夫?』という程度でしょう。とはいいながら、理想をいえば結婚する前よりもっと活躍してほしい(結婚前<結婚後)、せめて結婚しても今の人気を維持してほしい(結婚前=結婚後)……部外者である私たちですら、ついそんなふうに余計な心配をしてしまいます。なぜでしょう?今まで「結婚」を境に急落した「悪しき前例」を山のように見てきているからです。
例えば、今までは切れ味鋭い社会風刺で人気だったロックミュージシャンが新婚ボケなのか?オノロケ全開ソングを連発したり、不細工な容姿をネタにしてたお笑い芸人が結婚するいやいなやツッコミを露骨に嫌がって本気でキレたり、長打に定評があったプロ野球選手が試合前からすでに下半身がヘロヘロの状態で踏ん張りが利かず凡打の山を築いたり……そんなふうに過去の悪夢がよみがえってくるのですが、このように結婚の前と後では全くの別人、もはや同じ人だったとは思えないほど酷い有様が脳裏をよぎるわけです。
仕事の出来不出来は
家庭に左右される?
「結局、お前もか!」という台詞はなるべく吐きたくないのがファンであればあるほどの本音ではないでしょうか?このような男の豹変ぶりはいわゆる「結婚して丸くなる」という奴ですが、デキる男が結婚した途端「デキない男」に成り下がるのは有名人に限ったことでしょうか?あなたはこんな同僚、上司、同期に見覚えはないでしょうか?これらは私が相談の現場で見てきた実例の中の、ほんの一握りです。
営業部の同僚は昨年、トップセールスで社長賞をもらったばかりなのに、今年に入って美人妻と結婚したところ、ガツガツ感が消え失せ、営業成績がみるみるうちに下がり、今では「並のセールス」に。