自分に自信が持てない人が増えています。自信に欠けると、仕事もキャリアも前に進まず停滞します。どうすれば、自信を手に入れられるのか? その答えは、最近注目を集める「レジリエンス」にありました。本連載では、『なぜ、一流になる人は「根拠なき自信」を持っているのか?』を上梓したレジリエンス研究の第一人者である久世浩司氏が、自信をつけるための思考と習慣ついてお伝えします。第6回のテーマは、あなたの自信を下げる「マイナスの思い込み」について解説します。
自信を下げる 「マイナスの思い込み」とは?
目指すべきは「根拠なき自信」、そして「本物の自信」の心理状態です。ただ、無意識のうちに「漠然とした不安」に落ち込んでしまうことがあります。その原因となるのが「マイナスの思い込み」です。
私たちの心は常に自分に話しかけています。これを心理学では「自己対話」と言います。自分の意欲を高め、冷静さを助け、不慣れな状況でも安心感を与えてくれます。
ところが、ストレスを感じるような人間関係の問題や失敗などに直面したとき、自己対話の内容がネガティブになる場合があります。これが癖となったものがマイナスの思い込みです。過去の経験により心の中に刷り込まれた自己対話のパターンです。
例えば、失敗を恐れる若手社員には「悲観思考」が、年齢を言い訳にして諦めてしまう中高年社員は「無力思考」が、他者の視線や評価を過剰に気にする人には「減点思考」という思い込みがあります。
それらが自信の妨げとなるのです。