だっこ1割、
おんぶ9割って!?

編集 おっしゃるとおりですね。私も仕事ばかりして、家庭では常に「戦力外通告」されてきました。
 落ち着いて、育児が楽しい! 子育てってこんなに面白いのか! と思ってきたのが、やっと子どもが3歳になって以降。
 つまり、3歳までは無我夢中で、客観的に楽しむ余裕がまったくなかった!
 だから、私はとことん「カヨ子式」にすがった。
 外に出ては、だっこでなく「おんぶ」を多用して、赤ちゃんと同じ視野でものを見て、五感をフル稼働させた。あの「おんぶ」、今も子どもたちは、すっごく好きですし、子どもの五感を鍛えたな、という気がすごくしています。

カヨ子 そうじゃろ。おんぶは偉大なのよ~。今の時代、だっこが9割、おんぶ1割だろうけど、ほんとは逆なのよ。だっこ1割、おんぶ9割くらいの気持ちがいいんです!

編集『0歳からみるみる賢くなる55の心得』では、巻末にカラーで「特別付録 お母さんも子どもも笑顔になる! カヨ子ばあちゃんのらくチ~ン! 野菜レシピ14」が収録してあります。
 これは私がどうしても入れてくれませんか? と懇願した「こだわり項目」でした。ほかならぬ私自身がカヨ子さんの料理を一度見たくって……。カヨ子さんって、実はすごい料理をつくられると噂でしたから。
 でも、本書では、カンタンらくらくレシピを、カヨ子さんが丸一日かけて、実際に料理してくださった。あれは内心、涙が出るほど感激しましたし、カヨ子さんのこの本への意気込みをひしひしと感じましたよ。
 また、親と違う食をつくるのではなく、可能な限り「親と同じものをわが子に食べさせる」というメッセージは非常に新鮮でした。

カヨ子 昔はみんなそうしたものです。私の育児法は「日本式伝統育児法」です。温故知新の精神で、日本の古きよき伝統と私自身がアメリカ滞在時に体感したものを合わせ、脳科学の視点から再現性を求め、開発してあります。
 そこが「普遍性」を帯びる理由でもあります。