中国が民主化するのはいつか

民主化は、中国の多くの人々の目標だが意外にも中国共産党も同じ考えだ。党の幹部養成機関は、民主主義について会議を開いてきた。問題は民主化するかどうかではなく、いつ民主化するかだ。

しかし既存のシステムの崩壊や混乱を招かずに、政治改革を実施する方法など誰にもわからない。『グローバル・トレンド』の暫定版について中国で意見を聞いたとき、個人のエンパワメントを特に評価し、「未来を決定するうえで個人の役割が重要になる」という意見が相次いだ。

その一方で、中間層の台頭は、富裕国でも途上国でも「不安定化要因」だとの声も多かった。富裕国の中間層は、グローバル化で競争が激しくなったことに大きな不満を抱いていたが、中国など途上国の中間層は、個人のエンパワメントによって、政府に対する要求や期待を高めていた。

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第1回『シフト』著者が語る「日本人へのメッセージ」&訳者あとがき公開!

第2回「民主主義の徹底は世界を混乱に陥れるのか」

第3回「2030年、世界は『中間層』によって動かされる」