発売1年が過ぎても根強い人気で、5刷となった『「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業』。今回は、セミナーに寄せられた質問です。「値下げ以外の手段で、どう営業していくか」、これは、営業マンにとって大きな課題の一つですね。いいテーマなので、お伝えしたいと思います。
値段以上に商品の価値を伝えていますか?
こんな質問が寄せられました。「小売業で一般消費者を相手に商売をしています。最近、相見積もりが当たり前になっていますが、ライバル社が扱っている同じ商品を値下げせず、どうすれば拡販できるかヒントをください」。
これからは、コンサルタントの時代です。
モノを売るという発想が、値段勝負にさせてしまうのです。
まず、どういうところで困っているのかを聞いてください。話をすることが大事です。
そうすると、お客様のほうから、「商品の話をして」ときます。
ダメなケースは、ここでカタログを渡すこと。
お客様は「ありがとう」と言って、カタログを持ち帰ります。そして、二度と来ない。こういう経験、今までにありませんでしたか? カタログだけが欲しいお客様。
こういうときは、カタログは見せるけど、渡さないことです。
私は、「ところで、なぜ、今日は、この商品を選んでいただけたんですか?」と聞きましょうと、教えています。
たとえば、車が商品だとしたら、
「子どもが広い車がいいというんでね」
と返答があったとします。そして、こう続けます。
「そうなんですねー。もう少し詳しく聞かせてもらえませんか?」と。
「もし、よければ試乗できますが、どうですか?」と続けて、日取りを決める。
「わかった、ありがとう」と帰ろうとするお客様に、「カタログは?」と聞くと、不思議と「いらない」といいます。
そのお客様が「乗ってみたい」と欲する価値を提供できたからです。
「どうされたんですか?」「どういう具合ですか?」と、なるべく、話を聞き、アドバイザーになっていくことが肝要です。
つまり、「現状、欲求、解決策」の流れで聞くことですね。