即断即決、本能で動いている
ヤンママたち
一方、ここで紹介した若いママたちは、その場その場で即断即決、本能で動いていると感じました。
ただし、彼女たちにとって経済的な問題が一番切実で、これは子どもの将来にも影響があるかもしれません。
しかし、そんなことは百も承知、すべての現実をあるがままに受け止め、若いご主人と毎日を明るく楽しく、一生懸命に乗り越えているようでした。
「育児の原点」を感じた瞬間
もう一つ、彼女らの多くは、若いころ確かにヤンチャをしていましたが、自分たちなりの“筋”を通して、日々を送っていたようです。
これが、わが子への厳しい躾(しつけ)に活きているようで、子どもたちの目を見張る生命力と秩序の高さ、思いやりの心とやさしさは、おそらく両親の価値観が映し込まれたものに違いありません。
これぞ、育児の原点と言えるでしょう。
高齢出産を考えている方は、これから産まれてくる子の10~20歳代に、自分が何歳であるのかを計算してみてください。
子どもの多感期は、その後の精神のあり方に大きく関わります。
本人にとってバックボーンとなる生き方、主義・主張の仕上がり時期です。
自分の力で生きる基本づくりの大切なときに、母親として万全な姿勢でバックアップしたいものです。
私は24歳で長男を産みましたが、健康を保ち、色気も十分持ち、堂々としていました。
特に精神的なものは修行を重ねましたので、53歳のときには、初潮から数えて満40年のお祝いができ、女友達を呼んで大騒ぎをしました。
また、子育て中、生理の日には、短気や荒っぽさが出るのを抑えるのに苦労しました。息子たちには、
「いま、ママはちょっと気が立ってて怒鳴りやすいから、日ごろ、ママが嫌がっていることはしないでね」
と伝え、その日の気分で気持ちの整理や怠け病になることを許し合い、父親不在でも一日一日を双方が理解し合って、楽しくすごしていました。