連結ベースでの採算把握が、グローバル競争力を左右する

 加えて、連結ベースでの採算把握という点も重要です。

 部品の製造、最終製品の製造、製品の販売を、グループ内の別の会社でそれぞれ行っている場合に、各社での採算が把握できていたとしても、「企業グループ全体で採算がとれているかどうか」の把握は極めて大切です。

 グループ内での、モノの動きを把握し、それらをすべて結合して、数量と金額の把握ができている必要があります。

 こうして初めて、製造原価や直接的な販売・運送コストはいくら掛かっていて、企業グループの外に販売した時に採算が取れているかどうかの把握ができるのです。

 特に最近、値下がりスピードが速い製品を取り扱うビジネスを行っている電機業界などでは、連結ベースでの採算を把握することの重要性が高くなってきています。残念ながら、日本でこのような仕組みが整えられている企業は、稀なのです。

 一方、こうした業界における、欧米や韓国の競合企業では、すでにグループベースでの採算把握の仕組みが整っているのは常識です。世界的に有名な欧米・韓国メーカーは月次の連結ベースの採算を製品別に把握し、素早い経営判断につなげているのです。このような仕組みの有無が、全体の競争力の差として、歴然と業績に反映されているのです。

 グローバルにビジネスでは、企業規模の大小にかかわらず、自社の「全体としての採算」をどれだけ正しく把握できるかによって、経営判断の質に差が生じます。

 この点での日本企業の改善余地はとても大きいのです。その分、この課題の解決によって、グローバル競争力の強化につながるのは間違いないのです。