ついに大ウケ、大人気に!
「麺」「米」「タピオカ」など代替がカギ

「こんにゃく麺焼きそば」。麺の太さや、匂いをなくすなどの工夫を重ねて、中国や東南アジアでも大人気

 研究会では、嗜好調査の結果を踏まえて海外向け商品を開発した。なにせ、群馬が誇るこんにゃく「七変化」の技術力(前回参照)。見た目やにおい、色などの海外で「ウケない」とおぼしき要素をクリアして、嗜好に合ったものをと完成したのが「こんにゃく麺やきそば」「こんにゃく米チャーハン」「タピオカ風こんにゃくミルクティー」。海外でも一般的な料理の一部をこんにゃくで代替する方法がいちばん好まれやすいと考えたのだ。

 これらの商品を携えて、2013年、研究会の構成員は「香港フードエキスポ」に出展した。やはり、こんにゃくは「現地でまったく知られていない」状況にもかかわらず、工夫を重ねた「こんにゃく麺焼きそば」が大人気。

「やっと大ウケしました」(兵藤さん)

 こんにゃくがおいしくて、低カロリーで、ヘルシーな食材であることが、健康に関心の高い層におおいにアピールできたのだ。

 そうなれば。やはり目指すはあの国だ。メタボ王国・アメリカに殴り込みである。

「肥満が社会問題となり健康志向が高く、ベジタリアンも多いアメリカはこんにゃく輸出の有力なターゲット。まずはこんにゃくを知らないアメリカ人の嗜好にあったメニューを知る必要がありました」(大井さん)

「低カロリー」「グルテンフリー」で
ニューヨーカーも次々虜に!

「こんにゃくアンテナカフェ」店内に飾られた、群馬県作成のこんにゃく普及タペストリー。日本のこんにゃくが、アメリカ人のスリム化に貢献できるか!?

 群馬県は2014年、いよいよニューヨークに打って出た。ウエストビレッジに「こんにゃくアンテナカフェ」を設置したのだ。こんにゃくをアメリカ人の肥満撲滅に役立てたいという日本人オーナーの光野幸子さんと、群馬県出身の小林昇さんが共同経営する日本食材を中心に提供するレストラン「TOKYO TAPAS CAFE」の協力のもと、群馬県のこんにゃく料理の提供、こんにゃく商品の嗜好調査、理解醸成を図ることにした。

 かくして、アーティストや、ミュージシャンといった高感度なニューヨーカーたちが集まるエリアに、Konnyakuがデビューした。しかし当初は、アメリカ人もほかの国と同様のリアクション。

「こんにゃくが、なんだかわからなくて、手を出さないお客さんが多かったようです」(大井さん)

 なんだかわからない「物体」であるからには、「美味しいですよ」は通用しない。そのうえ、「わざわざ食べる」理由が必要だ。

 こんにゃくアンテナカフェのスタッフは、とにかく口頭で「こんにゃくを理解してもらうこと」に努めた。「こんにゃくはベジタブルなんですよ、ポテトなんですよ、身体にいいんですよ、カロリーが低いんですよ、食物繊維もたっぷりとれるんですよ」と説明してまわった。