関空拠点で高い搭乗率

 まず、多くのLCCが成田空港を拠点にスタートしたのに対し、ピーチだけが関西国際空港を拠点にしたことが大きい。“関西ローカルのLCC”として地元に定着したことで集客に成功した。

 結果、年間を通じての平均搭乗率は85%を超えている。これは、繁忙期と閑散期の差が大きい日本市場では驚異的な数字。日本航空(JAL)の国内線は66%、ジェットスター・ジャパンでも75%である。

 二つ目が、日本初のLCCとして先行したこともあってすでに規模が大きく、かつ機材稼働に無駄がないことだ。現在17機を保有しているがフル稼働している。航空機は維持するだけでも、駐機代や整備費といった多額の支出が伴うもの。故にピーチは、新規路線の就航計画と機材調達にズレが生じないよう慎重に調整してきた。

 対して、ジェットスター・ジャパンは、長い間機材が3~4機ダブついていた。成田に次いで第2拠点とする関空の拠点化が遅れたためである。当初は12年中を計画していたが、実現したのは14年6月のこと。これにより路線開設の計画が狂った。

 そして三つ目が、国際線比率が高いことだ。国際線は長距離のため、運賃が高く、機材稼働の効率もいい。いわば“もうかる”路線だ。ピーチは、初就航から2カ月後には国際線に進出しており、現在は国内線13路線、国際線9路線というバランスで、将来的には半々にする予定。国際線が2割程度の他社を圧倒している。

 ピーチは、この上期で、7億円あった繰越欠損金を解消したとみられる。「日本でLCCは成功しない」というジンクスを覆し、国内LCCビジネスに先鞭をつけたといえそうだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 須賀彩子)