飛行機事故が相次いでいるが、果たして飛行機は大丈夫なのか?さまざまなランキングやデータから見てみよう Photo:denebola_h-Fotolia.com

このところ大きな飛行機事故が多く、一抹の不安を抱える人も多いはず。果たして本当に飛行機事故は増えているのか。また、安全なエアラインやサービスの良い空港はどこなのか。さまざまな専門機関の出しているランキングやデータを見てみよう。

それでも飛行機は安全になった!
データで見る事故数推移

 昨年3月と7月に、立て続けに墜落事故を起こしたマレーシア航空。ウクライナ内戦に巻き込まれ、誤爆されたと認定された7月の事故はともかく、3月のクアラルンプール発北京行き航空機が失踪した事件は、いまだに機体すら発見されていない。機長による自殺説などもささやかれているが、真相はナゾのままだ。今もマレーシアやオーストラリア、中国などが機体の捜索を続けている。

 昨年末には、インドネシア・エアアジア機が墜落。悪天候が原因と見られている。また、3月にはルフトハンザ傘下のLCCであるジャーマンウイングスがアルプスに墜落した。こちらは、なんと副操縦士による自殺の可能性が高いという捜査結果が出ている。

 こうした事故が報道されるたびに、飛行機の安全性に疑問を抱きたくなるが、データを見る限り、飛行機の安全性は年々高まっている。

 国際航空運送協会(IATA)のレポートによると、2014年の総フライト数は3800万回。09年と比較して14.5%増えた。それに対して、事故件数は73件。こちらはフライト数の増加とは逆に、09年比で18.9%減少している。さらに、人命が失われた事故に限ると12件だ。

 100万フライトあたりの事故率は、09年には0.86だったが、14年は0.23にまで減少している。ただし、昨年は大型機の墜落事故が相次いだため、死者数に関しては13年の210人の約3倍に上る641人となった。しかしそれでも、09年の685人よりは少ない。