モバゲータウン、知っていますか?

 最近、夜のテレビ番組を見ていると、ときおり「モバゲータウン」のCMを目にします。モバゲータウンは携帯電話向けのゲーム&SNSサイトですが、みなさんは使ったことがありますか? 利用したことがなくても、CMを通して「モバゲータウンを運営しているのはDeNA(ディー・エヌ・エー)だ」ということはご存じでしょう。

「モバゲータウン」の躍進で、一般にその名を広く知られるようになったDeNAですが、いったいどのような事業を行っている会社なのでしょうか?

 モバゲータウンは登録無料で、多くのゲームは無料で配信されていますから、一般的には「無料のケータイゲーム会社」というイメージをお持ちの方が多いのではないかと思います。無料ゲームでどうやって収益をあげているのかが気になるところ。

 そこで今回は、DeNAのビジネスモデルを分析していくことにしましょう。使用するのは、企業のビジネスモデルを“見える化”し、儲けるしくみを見抜く「ピクト図解」という手法です。

DeNAの中の稼ぎ頭は?

 まず、ざっとDeNAの沿革を見ておきましょう。同社は1999年に設立され、最初に始めたのはオークションサイト「ビッダーズ」の運営です。ビッダーズは、2001年にはショッピングも取り扱う「オークション&ショッピングサイト」に衣替えしています。

 DeNAが携帯電話事業に参戦したのは2004年のことで、ケータイ専用のオークションサイト「モバオク」、ショッピングサイト「ポケットビッダーズ」を開始。2005年に東証マザーズへ上場しており、「モバゲータウン」をオープンしたのはその翌年のことです。2007年には、東証一部への上場を果たしています。

 パソコンや携帯電話のウェブサービスで収益をあげるというと、多くの人がすぐに思いつくのは「ユーザーをたくさん集め、そこに広告を掲載して企業から広告料を得る」というビジネスモデルでしょう。いわゆる「広告モデル」ですね。