ピクト図解とは?

 ピクト図解とは、ビジネスモデルを「見える化」するツールです。ビジネスとは、究極的には「モノとカネの交換」。そこで――

1.あらゆるビジネスの骨格を成す要素、すなわち「誰が」「誰に」「何を」「いくらで」の4つに注目する。

2.簡単なシンボル記号(ピクトグラム)を用いて、この4つの要素の関係性を「絵」として描く。

 たったこれだけの作業で、たとえ一見複雑に見えるビジネスモデルでも簡単に解読することができます。

 ではここで、次の動画をご覧ください(再生時間:13分44秒)。

【動画視聴の際のご留意事項】 上記をクリックするとマネックス証券株式会社のウェブサイトが開きます。

ピクト図解の表記ルール

 ピクト図解に用いるシンボル記号は非常にシンプルです。使用するのは、3種類の「エレメント」と2種類の「コネクタ」、そして2種類の「オプション」。これだけです。

【エレメント】
エレメントとは、ビジネスに登場するプレーヤー(ヒトや企業)、その間を行き来する商品やサービスなどのモノ、そしてカネのこと。「ヒト・モノ・カネ」と覚えましょう。

ヒト:個人の場合は人間の形のマークを、企業の場合は建物をイメージした長方形のマークを使います。
商品・サービス:シンプルにマルで表記します。
カネ:「¥」のマークを使います。

 以上のヒト・モノ・カネには、必要に応じて企業名や商品・サービスの名前、金額などを書き添えます。

【コネクタ】
コネクタとは、モノとカネとが行き来する流れ、つまりビジネス上の「関係性」を表す2種類の矢印のことです。2つの矢印を使い分けると、「商品・サービス」と「カネ」の流れをより強く意識することができるというメリットがあります。

販売:商品・サービスの流れを表す際は、先端を黒く塗りつぶした矢印で表記する。
支払い:カネの流れは、先端を塗りつぶさない普通の矢印で表記する。

 なお、カネの流れを表す矢印のことを、以降では「インカムライン」もしくは「アウトカムライン」と呼びます。ビジネスの主体から見たときに、収入となる矢印がインカムライン、支出となる矢印がアウトカムラインです。

【オプション】
ピクト図解の基本のエレメントは以上のとおりですが、オプションとして、ピクト図を見やすくする補助ツールが2つあります。

タイムライン:時間の流れを表すときに用いるツール。矢印と、その横にTimeの頭文字をとった「T」を書き添える。
まとめ:1人のプレーヤーに対して2つ以上のモノ・カネの流れが発生するときに使うオプションツール。中カッコで表す。