企業業績次第では
日経平均2万1000円台まで上昇も

 全体の株価の先行きを占う上での最大の注目ポイントは企業業績となる。

 日経平均の現状の1株利益は1218円。11月前後までは1260円程度あった。日経平均などで、一般的に株価が割安といわれるのはPER14倍。16倍に接近したり、それを超えると割高と見るケースが多い。

 2015年9月高値は1株利益1260円では16.6倍、1218円では17.2倍となる。1万7000円では同様に13.5倍、14.0倍だ。17年3月期に仮に10%増益なら1株利益は1340円にまで上昇する。2万952円なら15.6倍であり、年内の、この高値の突破が視野に入る。2万1000円台でも不自然ではない。

 現状、大手の輸出産業の為替前提レートは対ドルで120円程度であり、時価前後での推移なら、企業業績には下方圧力がかかる計算だ。米国をはじめとした日本が企業交易対象になっている国の経済状況、為替動向がポイントとなる。円高進行などで、期待収益率が低下すれば、おのずと株価の上値は重くなるだろう。以上から、日経平均の大まかな値動きは1万6000円~2万1000円と想定する。

下値は1万6000円を割り込むと
1万5000円まで下がる可能性

 一方、数字の意味するところでは、下値では昨年9月29日の安値1万6901円(取引時間ベース)を割り込まないことが重要となる。

 既にのりしろが少なくなっているが、これを割らずに反転すれば、株価分析のテクニカル上の解釈はボックス圏での株価推移となる。これを維持できるかどうかは、下値メドを探る上で、極めて重要だ。

 仮にこれを割り込むと、下降トレンド入りが確認されることになり、次のテクニカル分析での節目は1万6000円まで見当たらない。このケースでは、株式市場が、17年3月期が減益になることを読み込んでいることも意味する。PERの割安感が効かない状態となるためだ。出来高の滞留などからは、1万5000円程度までの下げもあり得る。

 逆に上値では2万2666円が大きな転換点だ。この価格を付けたのは1996年6月25日で、この日は当時の橋本首相が消費税率の3%から5%への引き上げを閣議決定した日。翌年の97年4月に実際に引き上げられ、日本経済はデフレに陥ることになった。企業の売り上げが減り、賃金が下落し、日本の財政も悪化するという悪循環はこの時が起点なのだ。金融機関が相次いで倒れたのは97年~98年にかけてのことだ。

 2万2666円を突破できれば、株価面からの「デフレ脱却宣言」となる極めて重要なターニングポイントなのである。クリアできれば、賃金や企業業績などかなり明るい展開になっていることが想定される。