筆者は電気製品や文房具などへの物欲が旺盛なほうだ。ここのところ、iPhoneとiPadを手に入れて触っている。どちらに関しても、決してヘビーユーザーではなく、実用と暇つぶし半々くらいの初心者だが、楽しい。

 iPadで特にいいのは、立ち上げの速さ、反応のよさだ。特に立ち上げに関しては、ノートパソコンの「ウィンドウズを再開しています」というメッセージが出てからの数十秒がないのがいい。

 iPhoneは、これまでアプリケーションソフトの開発情報をオープンにしてきたことによって多くのアプリが揃っている。有料でも一つ数百円のアプリが多いが、ユーザーの数が多いので、売れているアプリの開発者はなかなか儲かるようだ。

 そこで、iPhone、iPadで、個人投資家の投資管理向けにこんなものがあればいいなあ、というアプリをいくつか考えてみる。

 まず、「金融電卓」。特に各種の複利計算が簡単にできて、債券の複利利回りの計算が簡単にできるものが欲しい。かつてよく使われた金融電卓の名機「HP12C」をもっと使いやすくしたようなものがあるといい。

 加えて、「オプション電卓」。シンプルなコールとプットのプレミアムやインプライド・ボラティリティなどの計算ができて、オプションと先物数個程度の合成ポジションについて分析できるものがあると便利だし、取引が楽しくなる。iPadだと損益曲線のグラフもきれいに見られて見映えもなかなかだろう。先物、オプションの取引を普及するうえで、証券取引所が無料アプリを提供してくれるような展開になるとうれしい。取引の「リスク」について啓蒙するうえでも、絶好のツールになるのではと思うがいかがだろうか。