水道の水を安心して飲める水にする浄水器は三菱レイヨン・クリンスイ株式会社の製品を採用している。

 室内のカビやホルムアルデヒド、またはペットの臭いを減らす効果があるとされる「呼吸煉瓦」と訳されているインテリア壁材はLIXIL製だ。日本では、エアクリーニングウォール「エコカラット」と呼ばれている。

 浴槽、トイレ関係は中国で信頼されているTOTOのブランドで統一している。

 床暖房に使われるボイラとキッチン設備は、リンナイの製品だ。

 中央空調は三菱電機の製品を採用している。

 もうひとつ、感心するのは、商品の特徴を正直に消費者、つまり購入者に説明しているところだ。たとえば、リンナイの床暖房については、ドイツのVaillant、Viessmannなどの製品と比べると、まだ差があるが、上海現地で製造されたものなので、価格的には一番、競争力をもっており、アフターサービスにおいてはもっとも迅速だ、というように、説明している。

 もちろん、大いに自慢できるところもしっかりと自慢している。たとえば、三菱電機の中央空調の省エネの特徴なども強調されている。

背景にあるのは「安心・安全」
という日本製への信頼感

 こうした動きは、別に丸紅や三井不動産レジデンシャル、三菱地所の物件に限った現象ではない。青浦新城(青浦ニュータウン)にある龍湖紫都という大型物件は、パナソニックの収納設備を導入している。宝山の遠東君越庭という大型物件もパナソニックの空調とリンナイの湯沸かし器などの設備を使っている。

 その意味では、丸紅や三井不動産レジデンシャル、三菱地所の物件の方はさらに一歩、先を進んでいると思う。空調や床暖房などのハード的な設備だけではなく、ホタテ貝洗浄剤のプレゼントはまさに購入者の日常生活の安全と安心というソフト的な領域にも一歩入った象徴的な出来事だと思う。

 爆買いという現象が巻き起こった背景には、中国人の海外観光ブーム、元高円安など、いろいろな要素があるが、もっとも根本的な要素は日本製品に対する信頼感だ。

「日本の空気や水の水質まで、中国の消費者の皆さんの手まで届けることができないが、すこしでも日本並みの安全さと安心さに近づこうとする努力は絶対、怠らない」という馬陸の物件販売現場の関係者の発言に好感を覚えた。