不動産投資は儲からない
だから「自宅」でキャッシュをつくる
不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資商品と位置づけられる。不動産に特徴的なのは、投資前に収支シミュレーションができるということだ。なので、収支計算ソフトで空室率や賃料や売却価格などを動かしてリスク・リターンの検証をすることが必須になる。これをしないで損をする人は論外であり、「騙された」と言っても後の祭りである。
こうしたシミュレーションをやると、不動産投資は以下の方程式で説明できる。
「不動産投資=利回り-金利±税金±売買損益」
覚えておいてほしいポイントは、以下の通りである。
・利回りは高い方がいいが、そうした物件は売買損が出やすい
・金利は低いに越したことはない
・税金は非常に重たい(取得時の不動産取得税・登録免許税が購入額の2%、保有時の固定資産税・都市計画税は評価額の1.7%ほど、賃料収入は個人なら所得税・住民税などで最高56%、法人でも30%、譲渡益には5年以内で約40%、5年超で20%かかる)
・通常、売買損益(=売却額-購入額)はマイナスになる
つまり、プラスが出ても半分以上が金利と税金に取られ、マイナスだとすべてキャッシュの持ち出しになる。そう考えると、売買損益はプラスを出さないと儲かっているとは言えない。
購入金額よりも売却金額が上回るためには、一番重要なのはタイミングである。安いときはこれから高くなると想定することができるので、投資タイミングはここしかない。では今はどうかと言うと、「いいタイミングではない」と一刀両断されるだろう。
そんな現在のタイミングでやれることは限られる。それは「自宅の有効活用」である。今回は、持ち家でも賃貸でもできる、「自宅投資」でキャッシュを生む方法をお伝えしよう。