ビジネスの法則やメカニズムの理解は
世界で戦う必要条件

いま2つほど著名な「ビジネスの基礎知識」を挙げましたが、世界のリーダーたちと競争をする際に、自分はこうしたビジネス法則や、それが成り立つ論理や前提は知りません、ということでは、圧倒的に不利な立場から戦わなければならなくなります。勝てる可能性はかなり低くなるでしょう。

グローバル競争が激しさを増す昨今、世界のライバルが知っている法則、メカニズムを自分も知っておくことは必要条件といっても過言ではないのです。

ビジネス法則の多くは理論的な背景を持っています。たとえば事業経済性に関する法則であれば、自然科学もベースとしたミクロ経済学の裏付けや実証研究、組織論に関する法則であれば、心理学や人間の動機に関連する裏付けや実証研究があります。これらをある程度は知っておくことが望ましいのです。

このような「ビジネスの基礎知識」の学習に当たっては、まずは使いどころや背景にある論理、他の法則との関係等を押さえることが第一歩です。

しかし、もし余裕があるなら、それぞれの法則の原典や関連書籍に当たり、より根源的な理解を深めると同時に、応用可能な範囲について再確認されることをお勧めします。

それが結果として、骨太の理解を促し、ビジネスへの応用力を高めることにつながるからです。本連載では次回以降、知っていると差がつく「ビジネスの基礎知識」を紹介していきます。