わかっているけれどやめられない、というのであれば、毎日実行できるような良い環境づくりを最初にしてしまいましょう。自宅のお茶碗のサイズを一回り小さくする、というのも手でしょうし、食パン4枚切りを1枚食べていたのだとしたら、6枚切り1枚にする、というのでもよいでしょう。

 当たり前のことのようですが、お酒や甘いものなどを自宅や職場のデスクに買い置きしない、ということも大事です。あったら飲んでしまうし、あったら食べてしまう。この法則に抗える方はそんなに多くありません。

 長年してこなかったことを習慣にするのは難しいものです。子どもたちと一緒に朝食を食べていないな、と思う方は、週に何日かでも、できるだけその時間を作ってください。ご自身の健康づくりができるのも、お子様が未来のメタボ予備軍にならないような環境づくりができるのも、“今”、です。

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 この連載は、今回で最終回となります。

 家族のサポートに重きをおくため、栄養士としてのお仕事をこの春でお休みすることとなりました。まだ“アラサー”だったときに始まったこの連載は、“アラフォー”で終わります。

 年は重ねましたが、始まった当初よりも健康で、体力も気力もついているのは、皆さまのおかげだと感じています。「自分でもできないことを人には言えない」という皆さまの見えない目が、私の毎日を正してくれたからです。

 この連載を3本も読めば、「この人はいつも、バランスよく食べましょう、というオチだな」と思われるでしょう。それは、たくさんのクライアントの方を見る中で、基本が本当に大切であることを痛感しているからです。面白おかしく書くよりも、まっすぐに届けたい気持ちがありました。でも、それって、普通の、ニュースにもならないつまらないことでもありますよね。

 ネットの記事でありながら、長期に渡り、こうしたスタイルで書かせてくださった担当者の方、そして、読んでくださった皆様に、本当に、心からの御礼を申し上げます。

 今はまだ本気スイッチが入らず食生活を変える気になれない方、どこにきっかけが転がっているかわかりません!4月から始まる管理栄養士・岡田明子さんの新連載(『ストレスフリーな食事健康術』)も引き続きお読みください。私も読んで、勉強したいと思います。

「これが最後の講演」「これが最後の撮影」「この連載も今回で最後」…そんな毎日が過ぎて、今、「これが最後の原稿なんだな」と思いながらパソコンに向かっています。なんだか、定年を疑似体験している気持ちです。

 皆さまがその日を迎えるとき、どうか心身ともに健やかでありますように。そして、毎日の食卓に笑顔がありますよう、心より祈っています。