総予測2026Photo by Satoru Oka

コロナ禍で大打撃を受けた居酒屋業態は、2025年の市場規模がコロナ前の70%まで縮小した。そんな中で鳥貴族を運営するエターナルホスピタリティグループ(EHG)の25年7月期決算は国内事業は増収増益、今期も増収増益になる見通しだ。なぜ好調なのか。特集『総予測2026』の本稿では、創業者である大倉忠司社長が要因を明快に語った。(聞き手/ダイヤモンド編集部 大日結貴)

想定以上のコストアップも増収増益
マーケティングが功を奏す

――創業40周年に当たる前期(2025年7月期)決算は国内事業は増収増益、今期は増収増益の予定です。今期に入って既に4カ月が経過していますが、売上高予想は?

 足元では既存店売上高が予想よりも少し上回っており、順調に推移しています。

――既存店客数の前年比も100%を超え続けています。

 近年力を入れているアプリ、コラボレーション(SEVENTEEN等)、SNS発信などの効果が出てきていることの表れだと思います。マーケティングが非常に大事であると改めて感じているところです。数年前にマーケティング部を設置したことで、お客さまに効率よく訴求ができているのだと思います。

――ただ、中期経営計画に対しては計画比4%減収、2%減益と軟調に推移しています。

 既存店売上高が予測よりも下回ったことと、原価などのコストアップが想定よりも大きかったことが原因です。インフレでFLR(食材費・人件費・家賃)の全てが上昇しているので、今後はメニューを見直して、価格改定にも柔軟に取り組んでいきたい。

――値上げをするということでしょうか。

 あくまで柔軟に考えるということです。デフレの時代は、いかに1品の価格を下げるかを追求していました。対して、今はインフレです。従業員の給与だって上げていきたいですから。

――新型コロナウイルス感染拡大以降、居酒屋市場は縮小し、業態に逆風が吹いています。中計目標を下回るとはいえ業績を伸ばしているのは、先に触れたマーケティングだけが理由ではないはず。なぜ好調なのですか。

居酒屋業態はコロナ禍が終息してなおコストアップなどで厳しい状況が続いている。そんな中で鳥貴族はなぜ好調なのか。鳥貴族を含む「デフレ時代の勝ち組」は、インフレや新興勢力にどう対応するのか。M&Aのターゲットになるのは?次ページで、大倉社長が明快にたっぷりと語った。