「4年連続130%成長」&
取引銀行数「倍増」の秘密

 株式会社関通(かんつう、大阪府)は、他社に先がけて通販会社の配送代行を開始し、現在は年商約39億円。Eコマースロジスティクスのパイオニアと呼ばれる企業に成長しています。

 達城久裕社長は、「お客様の数を獲得することが、経営を安定させるいちばんの肝。そのためには現金を増やすことが大事」と考えています。

 関通は、4年連続で「130%成長」をしています。
 それでもキャッシュアウトしないのは、「在庫を抱えない」という物流業界の特性のほかに、「現金がある」ことです。

7~8年前まで、現金は500万円しかありませんでしたが、2015年には18億円にまで増えています。

 また、取引をしている銀行数も6行から12行に増えました。

 現金を多く持っていれば、銀行は「関通には返済能力がある」と考えます。
 すると、どの銀行も「関通に貸したい」と思うようになる。
 貸したい気持ちはどの銀行も同じで、競争原理が働く。
 つまり、関通に有利な条件を引き出すことができるわけです。

<著者プロフィール>
小山 昇
(Noboru Koyama)
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年山梨県生まれ。東京経済大学を卒業し、日本サービスマーチャンダイザー株式会社(現在の株式会社武蔵野)に入社。一時期、独立して株式会社ベリーを経営していたが、1987年に株式会社武蔵野に復帰。1989年より社長に就任して現在に至る。「大卒は2人だけ、それなりの人材しか集まらなかった落ちこぼれ集団」を毎年増収増益の優良企業に育てる。2001年から同社の経営のしくみを紹介する「経営サポート事業」を展開。現在、600社以上の会員企業を指導しているほか、「実践経営塾」「実践幹部塾」「経営計画書セミナー」など、全国各地で年間240回以上の講演・セミナーを開催。1999年「電子メッセージング協議会会長賞」、2001年度「経済産業大臣賞」、2004年度、経済産業省が推進する「IT経営百選最優秀賞」をそれぞれ受賞。日本で初めて「日本経営品質賞」を2回受賞(2000年度、2010年度)。
2004年からスタートした、3日で108万円の現場研修(=1日36万円の「かばん持ち」)が年々話題となり、現在、70人・1年待ちの人気プログラムとなっている。
『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』『朝30分の掃除から儲かる会社に変わる』『強い会社の教科書』(以上、ダイヤモンド社)、『99%の社長が知らない銀行とお金の話』『無担保で16億円借りる小山昇の“実践”銀行交渉術』(以上、あさ出版)、『【増補改訂版】仕事ができる人の心得』(CCCメディアハウス)などベスト&ロングセラー多数。
【ホームページ】
http://www.m-keiei.jp/