新聞を片手にトイレにこもるのは
お尻によくない習慣

 手術で治す痔瘻に対し、切らずに治す痔の代表は、おしりの病気の半数以上を占める痔核、別名“イボ痔”だ。肛門の内側のすき間を埋める柔らかい組織が鬱血し、次第に大きくなることで生じる痔で、座りっぱなしの生活や排便時のいきみ過ぎが原因。

 初期症状は排便時の出血だが、ほとんど痛みを伴わない。ただし、肛門のフチにできる血栓性外痔核や、肛門の内側のイボが大きくなり脱出すると、かなり痛む。症状を和らげるには、おしりに優しい食生活を心がけること。便秘や下痢は肛門に負担をかける。食物繊維をほどよく取り大酒は控えよう。また新聞を片手にトイレにこもる習慣は冷えや鬱血を招くので改めたい。 

 痔核の治療はイボを切り取るイメージが強いが、実際は全体の2割ほど。残りは消炎鎮痛や止血効果のある軟膏や坐薬で症状をコントロールしている。2004年に承認されたALTA法は、組織を硬くする薬を痔核に直接注射し、それ以上の膨張と脱出を抑える方法。切らずに治す新しい治療法として期待されている。ただし、直腸潰瘍などの合併症が報告されているため、治療行為は講習を受けた専門医のみ。切らずに治すには、手に負えなくなる前に受診したほうがよさそうだ。