強く引き止められても
会社に残る義務はない

 最近は退職を申し出ると強く引き止められるケースが増えており、「会社に迷惑をかけないタイミングなんて言っていたら、いつまでたっても辞められないのでは」と思う人がいるかもしれません。しかし会社が強く引きとめたからといって、辞めてはいけないということにはなりません。当たり前の話です。

 なんとか相手に納得してもらおう、ハッピーエンドで退職しようと思ってずるずると辞められずにいる人もいますが、これもダメです。要するに退職するときは礼を尽くし、段取りをきちんと踏んで不義理をしないようにしなければなりませんが、引き止められたからといっていつまでも今の会社に付き合う必要はないのです。自分がきちんと手続きを踏まえた上でトラブルになったのなら、それは仕方がないと割り切るしかありません。

 いつまでも辞められず入社日を伸ばし伸ばしにしてしまうと、今度は転職先の会社への不義理になってしまいます。約束していた入社日がどんどん伸びていくと「この人は退職日の交渉もできないのか」と、入社前から自分の評価を下げることにもなりかねません。

 見方を変えると退職の仕方には、その人の交渉力や調整力、決断力がよくあらわれます。ですから辞め際は退職する会社からも、これから転職する会社からもよく見られているのです。そこで下手な辞め方をして、自分の信用や人脈を失わないようにしましょう。