一方の自民党からすれば、一刻も早くこの選挙区の議席を取り戻したいという衝動に駆られるだろうが、自ら候補者擁立を自粛しておき、すぐに衆議院を解散することが受け入れられるとは思えない。

 北海道5区と京都3区では、2012年12月、2014年12月、2016年4月と、この4年間で3回も衆院選が行われている。これで7月にまた解散するとなると、「いったい何回選挙をやれば気が済むんだ」という批判は避けられない。

「あまりに選挙が多すぎる」

 これが、自民党が衆議院を解散できない2つめの理由である。

失速するおおさか維新の会
大阪以外で受け入れられるのか?

 今回の京都3区補選で打撃を受けたのは「おおさか維新の会」であろう。ここまで注目された戦いの中で大敗を喫してしまった以上、勢いの低下は否めない。

 この選挙区では、前回の選挙でも維新候補は最下位であったため、こうなることは予めわかっていたはずで、せめて次につながる戦略を描けないならば、候補者を擁立しない方がよかったのではないか、と思う。

 おおさか維新の会は民進党と共産党の連携を強く批判していたが、それは有権者の人々が投票によって判断することであり、正直あまり意味があるとは言えない批判である。そもそも、愛媛で二度衆院選に出馬した候補を京都に連れてきて「おおさか」と叫ばせるのは、まるでコントである。維新を支持する人の中にも、首を傾げる人は多かったのではないか(実際、得票数は4000票以上減少)

 たとえば、サッポロ・ビールのように特定の地域の名前を社名に冠する会社もある。しかし、ビールのような飲料であれば、消費者は日々異なるものを求める傾向が高く、「今日はキリン、明日はエビス」と色々な種類を飲む人が一定数以上いる。しかも飲料や食料品は、地域の名前と結びつけるのがわりと一般的だ。

 だが、政党の名前については、まず有権者がそれを求めていない。それゆえ、政党の名前に他の地域の名前を付けるのも異例中の異例であり、いくら「大阪の改革を全国に広めたい」と主張したところで、それを一般の人に連想してもらうのには無理があろう。