そこに太陽光パネルの寿命が重なるとどうなるか。メーカーによって違いはあるものの、寿命はおおむね20~30年。つまり、太陽光パネルの寿命が終わると同時に投資対象としての魅力もなくなり、太陽光発電から撤退する事業者や投資家が一気に増える可能性が高い。その後は、大量のごみの山が築かれるというわけだ。

ごみ対策は後回し

 住宅用の買取制度は10年で終わるとはいえ、小型だから廃棄物の量はそれほどでもない。問題なのは、産業用の買取制度が終わる20年目、すなわち32年度以降だ。そこで慌てた環境省は今年4月、「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン」を発表したが、今は各事業者に処理を委ねているのが現状だ。

 海外大手パネルメーカーも「この数年内には対応したい」と言及するにとどまり、いまだ対策が立てられていないことを暗に示す。

 加えて、太陽光パネルには銀や銅など資源価値の高い金属も含まれるが、パネル表面のガラスは資源としてほぼ無価値。仮にリサイクルしてもガラスを分離する技術が発達しておらず、コストが掛かる。現状では、埋め立て処分の方が安上がりなのが実態だ。

 エコなはずの太陽光発電だが、このままでは不法投棄や埋め立て地の不足など、深刻な環境問題を引き起こしかねない。早急な対策が求められている。

(「週刊ダイヤモンド」委嘱記者 大根田康介)