そして地球帰還という大仕事を成し遂げた後、燃え尽きてしまうという悲劇性。

 科学技術の粋を集めたいわばクールなプロジェクトなのに、感情的な要素が入り込んだ結果、日本人の感性に見事にフィットしたのかもしれません。

 そういえば番組の取材でJAXAの管制室に行った時、ずらりと並んだコンピュータの上にいろんな神社やお寺のお札が置かれていたのが印象的でした。科学者たちも「最後は神頼み」という事なのでしょうが、何となく微笑ましくてこんなところにも親近感を覚えてしまいました。

 夜空に燃え尽きた「はやぶさ」が、この夏、先行き不透明な日本に大きな希望を与えたことは間違いないようです。JAXAも事業仕分けを免れたようですし…。

 さて、最大の関心はカプセルの中身です。小惑星イトカワのものなのか。太陽系誕生の謎に迫れるのか。元天文少年の興味は尽きないのです。

※この記事は、NHKで放送中のドキュメンタリー番組『追跡!AtoZ』第51回(8月28日放送)の内容を、ウェブ向けに再構成したものです。

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【次回の番組放送予定】

9月4日(土)午後10時00分~10時43分「急増する弁護士トラブル」

 弁護士にだまされたという苦情が急増している。国民生活センターに寄せられる相談は6年前の3倍近い年間1900件。多くが金銭がらみのトラブルだ。弁護士が訴訟を起こされるケースも珍しくない。

 なぜ、弁護士が正義よりもカネに執着するのか。背景に、仕事にあぶれた“貧困弁護士”たちの存在が浮かび上がってきた。

 ここ数年、司法制度改革によって弁護士の数は大幅に増やされた。その一方で仕事の数はあまり伸びず、過当競争に敗れた弁護士が窮地に追い込まれているのだ。30代のある若手弁護士は、希望した法律事務所への就職がかなわず、万引きや無銭飲食の容疑者と接見する当番弁護の仕事で食いつなぐ。年収300万円。「コンビニのアルバイトの方がよっぽどいい」と言う。

 そして、“貧困”が引き金となり、ある者はモラルを踏み外す。かつては羽振りよかったが、めっきり仕事の減ったベテラン弁護士が闇の勢力につけ込まれ、違法なビジネスに手を染めていた。犯罪グループの関係者は、「目の前に100万円積まれて、断る弁護士はまずいない」とうそぶく。

 “正義の味方”に何が起きているのか。多発する弁護士トラブルの実態と背景を追う。

◎番組ホームページ http://www.nhk.or.jp/tsuiseki/
※今後の放送予定(再放送含む)も確認できます。番組へのご意見・ご感想も大募集。
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