しかし取材すると、自分のミスに対して「どうして、こんなミスを起こしてしてまったのだろう」と反省している人ばかり。ミスは新入社員だけでなく、職歴の豊富な人やベテラン社員でも起こしてしまうものなのです。

 こうしたミスをヒューマンエラーと呼び、ときには会社の存続を危ぶむまでの大きな問題に発展する場合もあります。例えば、2001年に起きた日本航空機駿河湾上空ニアミス事故。航空局の管制官が便名を逆に読み上げたことから混乱が発生。2機の当該機が約10メートルの距離まで異常接近し、あわや衝突という事態になりました。そのほか、株の大量誤発注や大規模な情報漏えいなど、ヒューマンエラーは些細に見える人のミスからよく起きています。

 もちろんミスをしないに越したことはありませんが、ヒューマンエラーを100%回避することは不可能。失敗の内容も十人十色。だからこそ、リカバーする方法が重要なのです。

いくら反省してもミスを繰り返す若手社員

 では、リカバーは誰にでもできるでしょうか?このリカバー能力は、かなりの個人差があるといってもいいでしょう。だから、

「同僚のあの人はうまくリカバーできているのに、どうして自分にはそれができないのだろう」

 と悩む人は少なくありません。経験がものを言うというところも確かにありますが、経験だけではリカバーできないことがあるのも、仕事のミスの特徴なのです。

 取材した事務機器の会社で営業職のOさんはミスを繰り返し、上司や先輩に叱られる毎日。見積書の金額ミスやアポイントの調整ミスや報告書の提出内容で記載ミスと、挙げればきりがありません。ミスのたびに「申し訳ありません」、「すみません」など謝ってばかり。当然ながらミスを再び起こさないように努力をしている様子で、ミスした内容や仕事の注意点などや上司から指導を受けた内容を自分で作ったノートなどに書き込んでいます。それでもリカバーするどころか、ミスを繰り返す状態です。ですから、「この仕事に向いていないのかもしれない……」と会社を辞めたいと思い始めつつあります。

 ただ、会社にも上司にも恩返しできるくらいに成長し、貢献できるようになりたいという思いはあるので、辞めずになんとか頑張っているのも事実。では、Oさんはどうしたらいいのでしょうか?