これを当時お手伝いしていた起業家や、ビジネスパートナー、出版社や雑誌社の知り合いに話したところ「おもしろい」ということになりました。また調べてみると、実際に会社にいながら起業の準備を開始し、ビジネスを始めてしまう人も少なくないことがわかりました。このように、生まれたばかりのアイデアを現実の世界に連れ出して、現実的に可能かどうか、何か欠けているものはないかを考え、精査し、完成させたのです。そのなかで「週末起業」というネーミングも決まりました。これが「ステップ5/最終的にアイデアを具体化し、展開させる」段階です。

 このように突然ひらめいたように思えるアイデアも、一定のプロセスを経て思い至っていることがわかります。つまり、このステップを意識してたどることで、意図的にアイデアを発想しやすい環境を作ることができるのです。

参考文献/『アイデアのつくり方』ジェームス・W・ヤング著 今井茂雄訳(CCCメディアハウス)