プロチームがあっても
目立たない県、存在しない県

 もっとも47都道府県すべてにプロチームがあるというわけではない。プロチームはあるものの地元の人の求心力になるほどの存在ではないというのが福井県、高知県、三重県だ。福井県には独立リーグのBCリーグに参加する福井ミラクルエレファンツ、高知県にはやはり独立リーグの四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスがある。もちろん両チームには熱烈に応援する地元ファンはいるだろうが、独立リーグでは動向が報道されることも少ないだろうし、応援の熱気も地域に拡がりにくい。三重県には女子サッカー・なでしこリーグ1部の伊賀フットボールクラブくノ一があるが、やはり地味なことは否めない。

 プロスポーツチームがひとつもない県も2県ある。和歌山県と宮崎県だ。和歌山県には野球の関西独立リーグに参加した紀州レンジャーズというチームがあったが、運営が軌道に乗らず活動休止。また、ナショナル・バスケットボールリーグに所属した和歌山トライアンズというクラブがありBリーグ参入を模索したが実現しなかった。宮崎県はバスケットボールのbjリーグで宮崎シャイニングサンズというクラブが所属したことがあったが、やはり運営がうまくいかず活動を休止した。Jリーグ参入を目指すサッカークラブはあるものの九州リーグで実力をつけているのが現状で、昇格には時間がかかりそうだ。

 しかし45の都道府県、つまり大半の地域にプロチームができ、それを地元の人たちが応援するという流れがある中、なぜ和歌山県と宮崎県は不在のままなのだろうか。どちらも気候温暖でスポーツをするには適した土地。アマチュアには強いチームもあり、スポーツは盛んに見えるのだが。

 和歌山県はすぐ北に大阪があることが大きいのかもしれない。野球なら広く近畿圏の支持を受ける阪神がある。Jリーグならガンバとセレッソ、好きな方を地元に近いクラブとして応援できる。和歌山市から大阪の難波まで南海電鉄で1時間ちょっと。観戦にも気軽に行けるのだから、地元プロチームの必要性をそう強くは感じないのかもしれない。

 一方、宮崎県は気候が温暖なため、プロ野球やJリーグのチームがシーズン前のキャンプを行なうところだ。そうしたチームは地元との結びつきも深く、そこを応援したいという意識が働くのではないだろうか。応援するチームがあるのだから、地元にプロチームは必ずしも必要ないというわけだ。

 プロのチームやクラブを立ち上げ、運営するのは大変だ。どちらの県もスポーツを身近で楽しめる環境にあり、わざわざリスクのあるチャレンジをしなくてもいいということなのかもしれない。

 47都道府県すべてにプロスポーツチームができる日は来るのだろうか。