ANA客室乗務員12年。500万人のお客様から学んだ「気がきく人」の1秒の習慣。その業界でダントツの成果を上げている人に共通していたのは、ほんの「1秒」という時間の中で判断を下し、非常に「気がきく習慣」をいつも実行しているということです!
「小さな約束」を守るからこそ、
「大きな信頼」につながる
新橋に、私が大好きな「和食」の料理店があります。
私がそのお店に通っているのは、料理の味はいうまでもなく、素朴で人懐こい大将の笑顔に「また会いたくなる」からです。
飲食店激戦区の新橋で、35年以上、お店を続けてこれた秘訣を大将にうかがったことがあります(ちなみに、「周囲のお店は、35年の間に、95%変わってしまった」とおっしゃっておりました)。
すると大将は、
「お客様との約束は、どんな小さな約束でも守ること」
と教えてくださいました。
「『忘れてました』とか『できませんでした』と言った瞬間に、お客様の信頼を失っちゃうからね。といっても、もう65歳だし、忘れっぽくなっているから(笑)、絶対に忘れないように、あちこちに『メモ』を貼っておくんだよ。今日、松澤さんに頼まれていた『持ち帰りのおみやげ』のことも、ほら、ここにメモしてあるよ」
「どんな小さな約束でも守る」ことは、「相手のことを大切にしている」という気持ちのあらわれです。
「契約」のような大きな約束は、誰もが守ろうとします。けれど、「大きな約束」だけが守るべき約束ではありません。
むしろ、「小さくて、些細な約束」を守り続けるほうが、相手に信頼されることがあります。
「約束には、大小も、強弱もない」
私は、当たり前でありながら、とても大切なことを、大将に教わった気がします。