アイスクリームと
溺死者の擬似相関

 縦軸と横軸の二つの指標値の相関には、因果関係に基づく場合と、指標値が直接指し示さない別の隠れた要因に基づいて、二つの指標値が同方向に並行的に動く場合があります。例えば、アイスクリームの売れ行きと溺死者の相関です。暑い日には双方とも多くなりますが、因果関係はありません。このようなものを擬似相関と呼びます。

 因果関係を発見するということは、それに基づいて予測を行うことができるようになるということです。また、回帰方程式から得られる理論値に対し、実際の数値が上回っているか下回っているかを見ることで、その数値に対する客観的な評価が可能になります。

 「データ」というのは単なる事実や数字の集まりにすぎず、そのままではそれが意味するところを理解するのは困難です。雑然としたデータの羅列を整理して、立論や計算の基礎になる「情報」のかたちにまで高めなければなりません。

 そして、データを整理・分析・加工する代表的な手法がグラフ化です。グラフ化によって、データは何かを語りだすのです。

「社会実情データ図録」とは
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/index.html
公開された統計数字など客観的なデータを、社会経済の実情としてグラフ化し解説するサイト。本川氏個人が2004年2月2日に制作開始し、これまでに1000を優に超える図録を収録している。月間100万ページビュー以上と人気を集めている。

(記事転載元:『週刊ダイヤモンド』2013年3月30日号特集「最強の武器 統計学」P52~54/編集スタッフ:清水量介、鈴木崇久、深澤 献、藤田章夫)