初仕事はOBS(Olympic Broadcasting Services)のインタビューの通訳だった。OBSが撮るインタビューは、全て英語に訳される

8ヵ国を話すマルチリンガル・新条正恵が、2016年リオ五輪にボランティアとして参加。4年後の東京大会でボランティアでの参加を考えている人たちのために、五輪ボランティアの仕事について現場から日々の様子をレポートする。第4回は開幕4日前に舞い込んだ初仕事について。

開幕3日前に行われた
ベニュートレーニング

 オリンピックボランティアは正式オファーを受け取った時点から、業務に携わる会場と、所属チームが決まっている。私の場合はホッケーセンターの通訳サービスチーム、所属チームのマネージャーはブラジル人のカミーロだ。

 11名のチームメンバーのほとんどが大会開幕前日にリオ入りする中、カミーロが開幕3日前、早くリオ入りしたリオ在住のピエール(フランス)とクリス(ブラジルとオランダのハーフ)、ロンドン在住のトリプティート(インド)、東京在住の私(日本)の4名に、ベニュートレーニングを設定してくれた。ベニューというのは「実際の会場」という意味だ。

 カミーロの先導で、ホッケーセンター内にある2つの競技場、メディアセンター、スタッフ用休憩室、医務室の場所をそれぞれ案内され、各エリアで勤務する他のチームに紹介してもらった。この日は朝から練習試合もしていたので、試合の見学をしながら学生時代にホッケーをしていたというトリプティートにルールの説明をしてもらえた。

ホッケーセンター通訳チームは多国籍、対応言語は11ヶ国語以上