同業他社への転職でやってはいけないNG行動転職は裏切り行為。経営者からすれば、同業他社への転職は気分の悪いものだからです

同業への転職が
最も年収を上げる手段

「同業他社への転職を切り出したら『裏切り行為だ!』と社長に激怒された……」

 そんな事態になると、候補者が動揺してしまうケースがあります。なかには「転職なんかさせない」と言い出すような経営者もいます。

 同業他社への転職が裏切り行為かどうかといえば、経営者にとっては間違いなく裏切り行為です。

 なぜなら経営者からすれば、同業他社への転職は非常に気分の悪いものだからです。「このやり方がベストである」と会社の考え方や文化、ビジネスの仕組みを作って一所懸命頑張っているのに、同じ事業を展開している別の会社へ転職されたら自分のやっていることすべてを否定されているように感じるのです。

 要は「同じ仕事をするならウチでしろよ!」というわけです。

 しかし転職する側からすれば、同業他社への転職は最も年収を上げられる方法です。即戦力度の高い会社に行くことが自分を一番高く売る方法だからであり、金銭面においては合理的な選択と言えます。

 また、同じ業界の会社であっても、まったく同じ分野や同じ方法で競っているわけではありません。同業のなかでも会社にはそれぞれのカラーがあるので、身に付く知識やスキルは異なります。業界にもよりますが、業界ランキングが上位の企業に転職すれば、仕事のサイズが大きくなっていくといったメリットもあります。

 自分が最もパフォーマンスを上げられそうな仕組みを持っている会社に行くのは、働く側としては自然な流れとも言えます。