モノ余り時代の商品企画は「自分がほしい」で勝負する

昔は、世の中に「ないもの」を特定し、問題を解決すれば、モノが売れる時代だった。しかし、今はモノがあふれる時代。では、そんな時代に多くの人に求められるアイデアをどう生み出せばいいのか。そのヒントを探るため、IT批評家で現代の若者のモチベーションを解き明かしたヒット作『モチベーション革命』の著者・尾原和啓氏と、「∞プチプチ」など爆発的ヒット玩具を世に送り出し、このたび『企画のメモ技(テク)』を上梓したクリエイター・高橋晋平氏に語り合ってもらった。(文・構成/國天俊治)

自分が「ほしい」ものが
企画のネタになる

尾原 新刊『企画のメモ技』、すごくおもしろかったです。気になる内容がたくさん出てきたので、今日は少し深堀りさせてください。

高橋 ありがとうございます。よろしくお願いします。

尾原 この本の中で、高橋さんは「企画を立てる際には、まず自分のほしいものに注目しよう。新しいことや変わっていることよりも、自らほしいと思う物事をメモすべき」とアドバイスしています。