年収ダウンでも転職年収が大幅ダウンしてでも転職する超・高年収層の思考回路とは? Photo:PIXTA

意外と年収に執着しない?
超・高年収層の考え方

 年収が1500万円を超える超・高年収層の話を聞くと、意外とあまり年収に執着しない人が少なくないことに気が付きます。つい先日もいま年収2000万円の人が「1000万円まで下がっても構いません」と言って転職相談に訪れました。ただし、「ドキドキワクワクできるような仕事があれば」という前提付きですが。

 虎視眈々と年収の大幅アップを狙うというより、自分が面白い、楽しいと感じることを大切にして動いたり、「この経営者と一緒に仕事をしたい」とチームベースで判断していたりする高年収の人たちが、世の中には一定数います。

 ドキドキワクワクするような面白い仕事とはその人にとって未知の領域にあり、必然的に新たなチャレンジとなります。しかも業務のなかで未経験の部分がたくさんあったり、マーケットがまだ立ち上がっていない状態だったりするため、必然的に給与水準は下がります。つまり、新たなチャレンジをするには基本的に年収ダウンが付きものだということを理解されているのだと思います。

 ただし、こういうタイプの人は年収が下がりっぱなしということはあまりなく、その後のビジネスの成功とともに上昇し、再び新たなチャレンジをするために年収が下がるという「ノコギリの歯型」のジグザグな年収カーブを描くことが少なくありません。

 例えば外資系企業のIT部門で年収3600万円だった人は日本の新興企業に1800万円で転職し、3000万円まで上がったところでまた別の会社に転職していきました。この人は「担当するプロジェクトや経営者のビジョンが面白い会社があれば行きます」ときっぱり語っていました。