4月1日深夜(※)に放送されたアニメ「けものフレンズ2」最終回に、人間の乱獲によって1914年に絶滅した「リョコウバト」が登場。放送では、現在45万部のベストセラーとなっている『わけあって絶滅しました。』のなかから、「リョコウバト」のページを引用してその特徴が紹介された。(※放送日時は地域によって異なる)

最盛期は“50億羽”と、鳥類史上もっとも数が多かった野鳥「リョコウバト」は、いったいどのようにして絶滅に追いやられてしまったのか?「けものフレンズ2」でも紹介された「リョコウバト」のページを特別公開する。

「けものフレンズ2」に、今はなきリョコウバトが登場©KFP2A
「けものフレンズ2」に、今はなきリョコウバトが登場©KFP2A

 

数が多すぎて絶滅したリョコウバト

ヤッホー☆ 平和のシンボル、ハトだよ!

「どこにでもいそう」って、それ当たってる~。

だっていちばん多いときで50億羽もいたんだから。

うちらが羽ばたくと空が暗くなって、羽音で会話ができないほどだったって。

飛びさった後にはうんこが雪のように積もってたって。

ちょっと幻想的だよね♪

そんなわけで、うちらは食べ物を探してカナダとメキシコのあいだを毎年行ったり来たりしてたの。

そしたら人間がいきなり鉄砲でドキューンって!

数が多すぎたせいで、てきとうに撃っても何羽かかならず当たってしまったの。

それで肉や羽毛目当てに、一日に20万羽も狩られるようになっちゃった!

うちらも増えすぎたと思うけど、人間もやりすぎだよね~。

 

こうしていれば、絶滅しなかったかも?

小さなむれで、目立たなければ、狩られずにすんだかもね

 

もっと詳しく知ろう

鳥類史上、もっとも数が多かった野鳥だといわれている。大きな群れをつくることでワシなどの天敵から身を守っており、寿命が長かった。しかし繁殖力は低く、年に1個しか卵をうまなかった。ひとつの場所にとどまると植物を食いつくしてしまうため、つねに移動しながらくらしていたが、ヨーロッパからの移民たちに移動ルートで待ちぶせされ、根こそぎつかまえられてしまった。

(本原稿は、今泉忠明監修、丸山貴史著『わけあって絶滅しました。』の内容を編集して掲載しています)