新興市場国における知識集約型の仕事の比率

新興市場国における知識集約型の仕事の比率出所:世界銀行データを基にOxford Economics算出

 新型コロナとの闘いの最前線は、先進国から新興市場国や発展途上国へ移ってきた。保健衛生体制の未整備などからコロナ感染で死亡者が増えやすいことも心配だが、ロックダウンによる経済活動急停止のダメージも間接的に人の命を脅かす。

 弊社では国ごとの対コロナ脆弱性を比較する際、経済構造上の特性を示す各種指標に着目している。

 新興国が先進国と比べて有利な点の一つは、ロックダウンの影響を受けやすいレストランなどのサービスが消費に占める割合が小さいことだ。先進国では18%である一方、新興国では12%にすぎない。また、女性の労働参加率(学校閉鎖の影響)や世界的なサプライチェーンへの依存度の低さも影響を和らげる。