前回の当欄では「2021年を正常化の年と考えるのであれば、今まで注目されてこなかった景気敏感株、バリュー株が魅力的な投資対象になる」と述べた。

 そして、2月に入ってからそれまでのハイテク銘柄一本調子から市場の物色は大きく変わってきたように見える。これは、幾つかの理由があるだろう。

 第一に、上図(次ページ)に見られるように日経平均株価が企業業績の回復をかなり先まで織り込んでいるからである。そして第二に、中図に見られるように、ハイテク銘柄が突出して株価が上昇しており、その他の業種が大きく出遅れていたからであろう。

 実際には下図(次ページ)に見られるように業績はハイテクのみならず日本企業全体で回復基調にあることが分かる。企業業績の回復はこれまでのハイテク企業や巣ごもり消費の恩恵を受けた企業が主導するものから、今後は大きく変化するとみている。