もともと日記というのは、個人の日々の出来事、感じたことを記しておく備忘録のようなもので、あまり他人に見せるものではありませんでした。ところが、個人がホームページを開設するようになると、自分の日記を公開するのが一般的になりました。人に読まれることを前提とした日記の普及です。

つながる「日記型ブログ」の広がり

 そして、「日記サイト」と呼ばれる無料の日記ツール提供サイトが登場した結果、日記が個人の作成するメディアとして重要な一翼を担うまでに成長してきました。さらにブログが普及してからは、ブログ利用者の多くが日記を公開するようになり、インターネットのそこかしこに「日記型ブログ」が出現したのです。

 株式会社はてなが運営する日記型ブログ「はてなダイアリー」は、自分の書いた日記と同じキーワードを含んでいる他の日記と自動的にリンクして関心を共有できる仕組みが人気となり、利用者は200万人を突破しています。

 インターネットの日記が従来の日記と大きく異なるポイントは、個人の情報発信とコミュニケーションという2つの要素が両立しているところにあります。自分の体験や思いを語るだけでなく、日記を読んでくれた人がコメントを付けてくれるなど、一方的な情報発信に終わらないコミュニケーションの存在です。

「日記型ブログ」は、みんなの体験の宝庫

 

 自分の日記を持ったら、何を書きますか? 日記型ブログで比較的多いタイプをご紹介しましょう。

(1)今日食べた食事の記録(やはり食欲は強力)

 写真を添えて朝食、昼食、夕食、夜食をつぶさに紹介したり、特に美味しかった、感激したメニューを紹介。

(2)子供やペットの成長記録(可愛らしさには勝てない)

 家族、特に子供やペットの日常を写真付きで詳しく紹介。

(3)日常の記録(いわゆる日記)

 朝起きてから寝るまでの日常を淡々と記述。

(4)感激・感動の記録(感動は人を動かす)

 日々のニュースや人との出会いなど、作者が感激・感動したり、怒りを感じた出来事について感想を記述。