さて、「良いバズ」「悪いバズ」といっても、バズの「良い」「悪い」はどんなモノサシで区別すればいいでしょう。これは本当に主観的な問題です。ユーザーは「悪いバズ」のつもりではないのに、企業にとっては「悪いバズ」と思われる。このようなことは多々あります。
「悪いバズ」を
避けてはいけない
もともとネット口コミの多くはテキスト文字で表現されています。そんなつもりで書いていないメールが、なぜか相手を怒らせた…こんな経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。行間を読むことの難しさですね。
そこで、ここではわかりやすく、
・悪いバズ:明らかな誹謗中傷などのリスク・バズ
・良いバズ:それ以外のすべてのバズ
と考えてみましょう。企業のブランドや企業そのものの存続を危うくするクライシス・バズにつながるリスク・バズには、危機管理の側からの対処が必要です。それ以外のバズは、どれも有益な情報として積極活用していきたいと思います。「良いバズ」=「使えるバズ」です。
ところが、製品開発や市場導入のプロジェクトに携わった方たちは、その製品に対して、特別な思い入れがあります。ですから、消費者のわずかなネガティブ表現も「自分への非難」と感じてしまう傾向があるようです。そして「この意見は間違っている、あまり読みたくない」と、口コミの内容に直接向き合う姿勢が弱くなってしまいます。
誰でも自分の悪口は聞きたくないものです。でも、次の考え方を大切にしたいものですね。
・話題にされるだけでもハッピー
・素直に聞く
・原因があるから話題が出る
・原因を変えない限り話題は消えない
・オープンな気持ちで接する
・本当に悪ければ謝る
根拠のない誹謗中傷への対処は第11回でご説明しました。それ以外のバズは、たとえそれがネガティブ表現でも、必ず「良いバズ」です。すべてに大満足という商品は滅多にないはずだからです。
「良いバズ」が
教えてくれること
人が商品やサービスの名前をわざわざ書き込んでくれる。これは実はすごいことです。書いてくれた消費者に感謝しなければいけません。そして、口コミの内容を下記の通りに分類してみましょう。
・満足の内容
・不満足の内容