不動産決算報Photo:PIXTA

売上高も営業利益も2020年3月期まで不動産大手トップだった三井不動産が21年3月期の営業利益で3位に転落した。首位を奪ったのは三菱地所で、2位は住友不動産。売上高ではトップの三井不動産に何が起こったのか。(ダイヤモンド編集部 大根田康介)

売上高ではトップの三井不動産が
営業利益で3位に転落

 不動産大手5社である三井不動産、三菱地所、住友不動産、東急不動産ホールディングス(HD)、野村不動産ホールディングス(HD)の2021年3月期決算は、いずれも営業利益が前期比でマイナスとなった。

 各社の売り上げで大きな比率を占めるのが、オフィスや商業施設の賃貸による収入とマンションや戸建ての分譲による収入で、そこに建物管理、ホテル開発、中古住宅の仲介といった事業が付帯する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で商業施設やホテルは休業ないし時間短縮、不動産仲介の対面営業は自粛といったことを余儀なくされ、事業のポートフォリオの組み方で各社の明暗が分かれた。

 この結果、売上高も営業利益も20年3月期まで不動産大手トップだった三井不動産が21年3月期の営業利益で3位に転落した。首位を奪ったのは三菱地所で、2位は住友不動産である。なぜトップ3の順位が入れ替わったのか。