「教育熱心過ぎる都会育ちの妻」に対する地方出身の夫の悩みを『論語』で解決!写真はイメージです Photo:PIXTA

 小4の長女の教育に熱心な東京出身の妻。地方出身の夫は、冷ややかな視線を送っています。「論語パパ」こと中国文献学者の山口謠司先生が、「論語」から格言を選んで現代の親の悩みに答える本連載。今回の父親へのアドバイスはいかに。

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【相談者:小学4年生と5歳の娘を持つ40代の父親】
 小学4年生と5歳の幼稚園年長の娘がいる都内在住の40代の父親です。教育熱心すぎる妻を止められず悩んでいます。上の娘は、中学受験のための進学塾と公文にそれぞれ週2回ずつ通い、放課後は毎日3時間、土日はもっと勉強させているため、学校外で友達と遊ぶ時間がありません。妻の教え方はスパルタなので、娘も「塾にいるほうがいい」と言って、塾自体が逃げ場になっているようです。

 妻は東京出身で高学歴なのですが、高校時代に勉強しなかった時期があるそうで、後悔しています。「子どもは自分から勉強するわけがない。将来、私に感謝してくれるはず」と思い込み、娘への教育を生きがいに感じているようです。一方で、父親の私は地方出身。子ども時代は山や川でのびのび遊んでいるだけでしたが、地元の進学校へ進みました。なので、妻の過度な期待は娘を幸せにするどころか苦しめるだけなのでは?と、冷ややかに見ています。都会の育児とはこんなものなのでしょうか?