奥村倫弘
米ニュースサイトの翻訳メディアとして支持を集めていた「TechCrunch Japan」が、今春をもって閉鎖すると突然発表した。運営元は詳しい理由を説明していないが、背景に何があったのか。かつて「Yahoo!トピックス」の編集責任者を務めた筆者が、その要因を独自分析する。

第5回
ネット出現前はトレーニングされた職業的ジャーナリストがジャーナリズムに従ってニュースを生産していました。しかしネット出現後は、誰もが記事を書ける時代となり、ジャーナリズムという理念を持たない記事や動画が“ニュース”として流通しています。

第4回
誰もが情報発信者になれる「ソーシャルの時代」と人間の代わりに機械が価値判断を下す「テクノロジーの時代」。これによってネットメディアは進化しましたが、反対に職や役割を失った、あるいはこれから失う編集者やライターは少なくありません。

第3回
全国5紙の有料版が出揃いました。このことからもわかるようにメディア各社は、薄利多売的に閲覧数を集めて広告売上を立てるビジネスモデルから足を洗い、価値ある記事を生産するという、原点回帰を始めようとしています。

第2回
「ネットには、なんてことのない記事を配信しておけばいいんですよ」私は、これと同様の趣旨の発言を、いずれも紙の時代からニュースを発信している複数のメディアの担当者から聞きました。なぜ今、こんな投げやりな発言が出てくるのでしょうか?

第1回
電車では多くの人がスマホでニュースをチェックしていますが、今台頭するニュースアプリは、本当に価値ある情報を流せているのでしょうか。元ヤフートピックス編集長で現在ウェブメディアTHE PAGE代表を務める奥村氏が問題提起します。
